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どんなにデキる自分であっても、子育ては一人ではできません。
ヒトは、人と人との関わり合いの中で成長していく社会的動物だからです。

そういう訳で、私たちぷれいおんは、孤独に子育てを抱え込むことがないように、
折に触れて「一緒にやってみませんか!」の声を発信し続けています。

そこで、ここ数年スタッフの間でたびたび話題になるのは、お誘いの声かけに対する『行けたら行きます』の返答です。
子どもが小さいうちは、急な発熱など予定が不意になる可能性は十分にあります。
その点を考慮しても、“予定に入れるのか入れないのか?”実は、受け入れ側はその意思表示を必要としています。

この点、最近のお母さんたちは、
“予定に縛られることを極力避けたい”願望があるのでは?と感じています。
スマホひとつあれば、連絡を取りあうことも、地図で場所を調べることも、
何不自由なくこなせることが当たり前な時代を生きて、『段取り力』が弱くなっているのかもしれません。

段取りとは、例えば料理をするときに調理の手順があるように、効率よく仕事を完了するために先を読む力です。
特に小さい子どもがいる家庭では、まずは子どもの体調を整える。
その他、一日の生活リズムを頭の中で逆算し、予定を実現させるために諸々の準備を整える。
このプロセスを面倒がる→『行けたら行きます』なのか??

それのどこが問題なの?って、
つまり、小さい子どものいる暮らしを“行き当たりばったり”にやり過ごしてはいないか、なのです。
一生のうちで、親子で触れ合える喜びを味わえる時間は案外短いもの。
今のうちに、段取りよく、ひと手間かけて過ごすひとときは、子どもの自立を促すための最良の時間になるのです。

もっとも、“やんわりとお断り”のセリフでしたら論外ですけれど・・・。


今村江穂(いまむら・みずほ)
親子に質の高い観劇の機会や遊び場の提供、帯広市のファミリーサポート事業を受託する、NPO法人子どもと文化のひろば「ぷれいおん・とかち」(帯広市西20南5)の理事長。
1967年、北九州市で生まれる。97年、帯広へ転入。22歳の長女(社会人)、18歳の次女(大学生)、14歳の長男(中学3年生)がいる。

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