【十勝で湯ったり~緑に囲まれた温泉(6)】十勝最古の秘湯 シカの群れ サプライズ~芽登温泉(足寄町)
【写真説明】夜になると湯を飲みに来るシカの群れを見学できる露天風呂 足寄町芽登市街から道道88号を約15キロ進み、案内看板を左折して砂利道を3キロほど行った先に、木々に囲まれひっそりとたたずむ一軒宿「芽登温泉」がある。 開湯は1901(明治34)年。大雪山系から流れる糠南(ぬかなん)川のほとりに湧き出た湯は、十勝最古の温泉として知られる。 泉質はアルカリ性単純泉で、硫黄の臭いも感じられる。源泉温度は60度で、水素イオン濃度(pH)は9・5度。開湯以来、自然湧出、源泉100%掛け流し、加温なしを守り続ける。 中央や脇に岩を配置した露天風呂「巨岩の湯」では、十勝でも数少ない混浴を行っている。夏場は川のせせらぎの音や緑一色の景色を楽しめるだけでなく、夜になるとシカの群れを間近に見られる“サプライズ”も。川に流れ込む湯を飲みに来るといい、以前はシマフクロウが近くに飛んできて顔を見せることもあった。 5代目支配人の伊東司さん(57)は「ご愛顧いただいているお客さまがあってここまで続けられている」と話している。(おわり、小縣大輝) 日帰り入浴時間…午前10時半~午後8時(受け付けは午後7時まで) 料金…大人(中学生以上)550円、3歳~小学6年250円、3歳未満150円 住所…足寄町芽登2979 電話…0156・26・2119 【2020年08月01日付十勝毎日新聞に掲載】