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 「お父さんも育児を頑張る時代になったね」

 帰省した際に私の母から言われた。確かに土曜や日曜の外出先で、平日は働いている父親が子どもの世話をする姿をよく見かける。時代を象徴する「イクメン」という言葉も生まれた。

 父親が育児休業を取得する例はまだ少ないが、仕事を休んで国から給付金を受けて育児の時間が得られる時代。子育て環境は私が小学生だった30年ほど前より改善されている。

 1979年生まれの私の同級生には3人兄弟という人も珍しくなかった。土曜日も小学校に登校した時代で、労働者の週休2日制は今ほど広がっていなかったが、子どもは多かった。

 なぜ少子化が深刻化したのか。夫婦の共働きが増えたこともあるだろう。非正規雇用が増え、将来展望を描きにくいことも指摘されている。残業や休日出勤で子育てに時間を費やせない場合もある。

 他にも…と、あれこれ少子化の要因を考えているところに、学資保険の案内チラシが目に入ってきた。子ども1人につき、大学卒業までに約1000万円が必要だという。

 わが家では子ども2人分をどうためようかと悩み、少子化に合点がいった。
(関坂典生)

<せきさか・のりお>
 1979年生まれ。第2子が誕生したのを契機に、十勝毎日新聞社の男性記者として初めて育児休暇を12月末まで取得中。

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