僕のすきなひと
わが家の双子くんは、ちょっとめずらしいタイプの双子らしいです。
ひとりは、右利き。右唇にホクロ。右脳。涙もろく情に厚い。めちゃめちゃシャイ。
もうひとりは、左利き。左唇にホクロ。左脳。クールで、数学が得意。大人の女の人にも優しい。
右脳、右利きくんは、物語など、文章になると、頭に入ってこなくてお手上げ状態ですが、
映像や、音声にすると、理解することができて、感動して、それらを自分なりの言葉で表現してくれたりもします。
文字を書いたり、読んだり、それらを理解できないことに苦労していることに気づいてくれたのは、
当時、お客さんで髪を切りに来てくれていた畜大のお兄さん。
毎回、ちょっと勉強をみてくれていました。
お兄さんに会えることが毎回楽しみだったようです(^^)
中学生になって、ますます苦労していた彼。
仲の良かった小学校のお友達は別の中学校へ。
知らない子たちばかりの中、マスク着用も重なって、相手の気持ちや、感情がつかみづらくて、話しかけることもできず
どんどん孤立していってしまったそう。
「文章が苦手だったら、支援学級もあるよ」と、先生からの提案に
「俺は、バカじゃない。」「ぜったいに支援学級になんか行きたくない」と。
彼なりに、頑張ってたんだと思う、。
中学2年生になってからは、学校にいけない日が続いてしまいました。
それでも、もともと、めちゃめちゃプラス思考な彼。
YouTubeなどで、面白いアニメや映画を見ては、内容が理解できている上で、原作の漫画を購入して
自分なりに文章を理解していくことの訓練を続けています。
母も、漫画を買うのを手伝っています(笑)親バカです。
同時に担任の先生。
今年は修学旅行があります。
「修学旅行に行きたい」彼の望みをかなえてあげたいのと、
「彼を理解したいと思います。」と、
休んでいる間も、電話をくれたり、夜に顔を見に来てくれたり、
しばらく学校に行けなかった彼は「学校にいけない状態」になってしまっていましたが
「僕の授業がない時間をお知らせします」「学校に入れなくても、学校に来てみませんか」
「10分間だけでも、ローカ歩いてみませんか」
「今日はクラスをのぞいてみようか」
「今日は職員室の前を通ってみようか」
「クラスのみんなに頼んでみたんだ、いつ来ても、いつ帰ってもいいように、ローカ側のいちばんうしろの席にしてあるんだよ」
そして、新学期。
担任の先生の授業が1時間目。
彼の最も苦手とする「国語」
2日続けて行きました。
あ、もちろん、(もちろんっておかしいかな(笑))
1時間目で、ギブアップ。早退です
もう、学校という彼にとって苦痛の空間に行かせることだけがすべてではないな、。と思っていたわたしでしたが、
元気に朝、学校へ向かう姿を見ると、
うるっとします。
今日も彼にとってはいちばん苦手な国語。
でも、彼にとって
いちばんの理解者。すきな人。
いままでは、苦痛だけだった時間なはずですが、「すきな人の授業」を「聞きに行く」彼の姿があります。
ありがたいです
そして、素敵な先生に出会えている彼を、ちょっとうらやましいとも感じています
長岡行子(ながおか・ゆきこ)
1971年生まれ。浦幌町出身。小学2年から21歳までの5人の母親。出張理美容サービスVESS(帯広市)を1998年に立ち上げ、高齢者施設や障害などを持ち外出が困難な人を対象とした出張理美容や店舗でもサービスを提供する。子育て支援のため、2018年に「一般社団法人とかち子育て支援センター」を設立した。
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