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☆「帯広葵学園」はとかち子育て応援ラボの活動を応援しています!☆
◇ ◇ ◇ ◇ ◇

学校法人帯広葵学園の幼稚園や保育園、教室などの職員の方々を紹介するリレーインタビューです。毎月1人が登場し、各園や施設の特徴や目指す保育の姿、それぞれの夢や目標などを語ってくれます。

今回は「柳町認定こども園」の栄養士、下山麻美さんにどんなお仕事をされているのかなど、お話を伺いました。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇


Q.下山さんはどんなお仕事をされていますか?

2020年の3月から、柳町認定こども園で栄養士兼調理員として働いています。毎日約140分の給食を作るほか、帯広葵学園系列の他3園の栄養士とも打ち合わせをしながら栄養たっぷりの献立を作成しています。午前8時15分に出勤して調理の下準備に取り組み、午前11時頃に子ども達が給食を食べられるよう調理を進めていきます。子ども達が楽しみにしている午後1時頃のおやつの用意を終えたら、献立など事務作業に移ります。

Q.給食のメニューに特徴などあれば教えてください。
子ども達の成長に必要な栄養がたくさんとれるようなメニューを意識しています。献立を作る際には、先生や子ども達のリクエストを取り入れながらメニューをつくることもあります。また、音更ではJAの協力を得て地場産食材を使った給食を提供する「おとぷけ給食」という取り組みがあり、音更産の餅米やあずき、ブロッコリー麺などを使った地産地消のメニューも提供しています。保護者の方からも、なかなかお家では食べる機会のない食材を食べることができたり、地元の食材を使ってくれていて嬉しいという声を頂き、人気のメニューとなっています。

野菜が苦手な子どもが多いので、どうしたら食べてくれるか考えながら献立を作ります。柳町認定こども園のお野菜嫌い対策は、ツナやマヨネーズなどを取り入れることです!(笑)

また、給食で残っている量などを見て段階的にメニューを変え、年度末にはほとんどの子どもが野菜を食べてくれるようになります。ただ、4月に新しい子が入ってくると、食べられるようになった子がまた食べなくなってしまいます。これが原因!とわかれば対策もできるのですが、何が原因か解明はまだ出来ず…。(笑)大人もですが、やっぱり新しいお友達の影響力というのは大きいのかなと感じます。毎年4月は苦戦してしまいますね。

Q.試行錯誤されているのですね。他にも取り組まれていることはありますか?

今年から学園として年長さんを対象に、バランスよく食べることの大切さを知るという食育目標のもと2か月に1回ほどの頻度で「食育」をテーマにした学習の場を設けています。赤(タンパク質)、黄(炭水化物)、緑(野菜)の3色食品群を、絵本を使ったりゲームをしたりして紹介しました。

実際に食品を使った方が分かりやすいかと考え、干ししいたけや高野豆腐など乾物を水で戻す体験も企画しました。初めは不思議そうにしていた子どもから、何か分かったときの驚きを感じられました。実際に触れる体験の方が反応は良かったですね。

また、食物連鎖を知ってもらう教育ではプランクトンから始まり、最後には肉食動物が他の動物を食べるところまでを絵本で紹介しました。その授業の後に子どもから、「食べられてかわいそう」という言葉がありました。まだ5歳の子でも、命を頂くありがたさや重みをなんとなくでもわかってもらえたのかな、と嬉しかったことを覚えています。

Q.お子さんの特徴や、傾向があれば教えてください。

「最近の子どもはかむ力が弱い」とよく言われています。園の給食では少しかむ力が必要な食べ物を意識して取り入れ、子どもの成長につなげたいと思っています。例えばフランスパンやゴボウなど少し硬めの食品を取り入れたり、野菜を出すにしても時にはスティック状にしたりと工夫しています。

Q.どうして栄養士を目指されたのですか?
もともと料理が好きだったのですが、高校生の時、職業体験で病院の栄養士業務を見たことがきっかけになりました。調理場で患者さんのために作る様子を見て、説明を受けました。だいぶ昔のことなので記憶が薄れてきていますが、病気の方の役に立てるということにやりがいを感じたのだと思います。

それから大学を出て栄養士として病院に勤務し、士幌町の学童を経て今はこちらで勤務しています。

Q.お仕事のやりがいを教えてください。

子ども達が「おいしい」と言ってくれることが何よりうれしいです。普段調理室に籠りきりなため、子どもと接する機会は先生と比べると多くないのですが、食器を片付けるときなどに声をかけてくれます。遊技場と調理場が隣り合わせでガラス張りになっているので、遊んでいる子どもがやって来て「下山さん、こっち向いて」と声をかけてくれることもあります。接する機会が少ないからこそ、名前を呼んでもらえるとすごくうれしいですね。

また、私は社会人になってから病気で入院し、2週間ほど何も食べられない期間がありました。2週間ぶりに食べた病院食は薄味のおかゆだったのに、すごくおいしく感じました。「人は食べることで生きているんだ」と感じた瞬間です。それからは栄養士という仕事の重要さに気づき、それまでよりも健康に気を遣ったメニューを考えるようになりました。

Q.大変な経験がお仕事への思いを強くしたのですね。これから栄養士や調理員を目指す人にメッセージをお願いします。
やっぱり、誰かの役に立てることはやりがいがあります。私は「食べることは生きること」だと思っています。体は食べ物で作られているので、食に関わる仕事は生きるために必要とされる仕事です。

調理員さんも同じく、子どもが食べるものを直接作る人たちです。栄養士はあくまで机上でメニューを考えるので、それを経験でカバーしてくれるのが調理員さんです。たくさんアドバイスをくれていつも助けられています。調理員さんでも保育士さんでも、ぜひ一緒にお仕事しましょう。

Q.最後に、保護者の方に伝えたいことはありますか?
今に限ったことではないかもしれませんが、離乳食で困っている保護者の方は多いと思います。私も母親だから分かりますが、栄養のある食べ物を自分で作って食べさせたいと思っても、細かく切って、柔らかく煮込んで・・・・・・毎日となるとすごく大変です。働きながら子育てを頑張っているお母さん方にとって、市販の離乳食はすごく便利だと思います。

だけどやっぱり、幼いうちにいろいろな食材を偏りなく食べる経験をしてもらいたいなと思っています。また、家庭それぞれの「母の味」を子どもに伝えることも大切だと思っています。お母さんの負担にならないように時には市販の離乳食に頼りながら、できる範囲でたくさんの食べ物を食べて子ども達には元気いっぱい育ってほしいです。


◇ ◇ ◇

帯広葵学園では保育士・幼稚園教諭などを随時募集しています。採用情報は帯広葵学園の<公式ホームページ>からご覧ください。

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