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わたしの父はもう亡くなってしまいましたが、闘病生活中の3ヵ月間、朝から晩まで父のそばで過ごせる時間をもらえました。
薬の強い副作用で幻覚や記憶障害がみられましたが、父は自分がかかわってきた人たちを忘れることはありませんでした。

ある日、大事な息子の嫁が来た(らしい)
「いすを出してやってくれ」と、私に言う父。
またある日、父の昔からの友人が来た(らしい)
「お茶を出してやってくれ、あたたかいお茶を」と、わたしに言う父。
またある日、自分の布団の上に虫が出た(らしい)
「そうじの人をよんでくれ」と、わたしに。

父にしか見えない世界の中でも、わたしだけは本物で、本当の姿でいられました。
もどかしい思いや、病気での痛みや苦しい気持ちをわたしにぶつけ、
こうしたい、ああしたい、こうありたいという思いをわたしに伝えつづけ、
わたしたちはありがたいことにずっと親子でした。

ある頃、もう自分の力では起き上がる体力もなく、どんどん増す痛みで気力も落ちてきた日、一番強い薬を打ちました。

するとね、信じられないけど父は笑顔で起き上がり、車いすにのせてもらい、目の前に出された(らしい)おいなりさんをわたしにくれました。
「ゆっこ、先に食え」「ほら、うまそうだぞ」と父。

きっと父はずっとこうして育ててきてくれたんだろうなぁ、と思いました。
わたしという存在を認めてくれて
おいしいものをいちばんにくれる。
いつもどんなときも、「わたし」を忘れない。

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