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 帯広けいせい苑小規模多機能ホーム「いなほ」(帯広市西5南37、高崎なつえ施設長)の利用者が昨春から約1年かけ、食べ物を模したフェルト作品を作り続けている。コロナ禍で思う存分外で遊ぶことができない状況もあり、子どもたちにままごとなどの遊びで使用してほしいと、保育施設などに寄贈する予定だ。
【2021年5月23日付十勝毎日新聞に掲載】


【写真説明】食べ物のフェルト作品を作った(右から)松田さん、村瀬さん、鎌田さん、辻口さん
 製作しているのは松田澄子さん(78)、辻口玲子さん(85)、村瀬スミエさん(79)、鎌田サヨ子さん(85)の4人。当初はパッチワークなど手芸が上手な松田さんが1人で始めた。その後、職員の勧めもあり、3人が加わった。誘われた際、「無理」と考えていた3人だが、松田さんのアドバイスもあり、すぐに上達し、通所日にこつこつと製作してきた。

 作品は、ケーキやドーナツなどのお菓子や、おにぎり、ピザ、オードブルなど多彩。ショートケーキではスポンジ部分とクリーム、イチゴなどが別々に作られるなど、子どもたちが楽しく遊べるようになっている。一見、本物の食べ物と見間違えるくらい丁寧に作り込まれており、他の利用者からも「『すごいおいしそうね』と声を掛けてもらった」(村瀬さん)という。


【写真説明】見た目にも鮮やかな色合いで、おいしそうに見えるフェルト食べ物

 衛生面を考え、遊んだ後に洗えるようになっているなど「子どもたちが遊んでいる姿を想像しながら作った」(松田さん、辻口さん)。4人の真心が一つ一つの作品に込められており、「丹精込めて大事に作ったので楽しく遊んでくれたらうれしい」(鎌田さん)と話している。

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