子ども達を見ていると、 自分でやってみようとする意欲や、誰かのために役に立ちたいという思いやりの芽が、 すでに小さなからだの中にちゃんと宿っているのだと感じます。 私は娘たちの成長をそばで見守るなかで、 「子どもは生まれたときから育つ力を持っているんだなぁ」と しみじみ思うようになりました。 とはいえ、ママになってすぐにそう思えたわけではありません。 育児書を読みながら、 「この通りにしなきゃ」「ちゃんと教えなきゃ」 と肩に力を入れていた時期もありました。 でも実際に子どもたちと向き合ってみると、 私にできたことはたった3つ。 「大好きだよ」と伝えること。 子どもの心に寄り添うこと。 そして、自分がやってみせること。 それだけでした。 教え込もうとしなくても、「やらせなくちゃ」と焦らなくても、 子どもたちは自分のペースで、今日できることを積み重ねながら ちゃんと前へ前へと進んでいきます。 その姿に、私は何度も救われてきました。 育児の中で“困ったな”と思う場面は、誰にでも訪れます。 でも、そんなときこそ「大好きだよ」の気持ちを伝えることで、状況がやわらぐことは本当に多いんです。 子どもの中には、 育つ力も、乗り越える力も、 ちゃんと備わっています。 私たち大人は、その子らしいリズムでのびのび育っていけるように、そばで見守り安心で満たしてあげること。 その“愛されている安心感”が土台となって、 子ども達が本来持っている成長する力が、しっかりと引き出されていきます。 次回は、そんな「育つ力」を支えている、ママの中にある「育てる力」について綴ってみたいと思います。