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放課後居場所広場「みどりっこクラブ」を始めて、10年になろうとしている。その間、いろんな子ども達と出会い、いろんなエピソードがある。今回はそんなエピソードから一つお話ししてみたいと思います。

「みどりっこクラブ」を開所した当初から毎回欠かさず参加してくれていた女の子がいました。
人懐こくて、お話し好きのその子はいつもスタッフの誰かと話しをするので、スタッフもみんな彼女の名前は覚えていました。

通い始めて2年程経ち、彼女が5年生になった時、彼女に変化が現れました。
今までのように無邪気に話しかけてこなくなり、たまにこちらから声をかけても反抗的な態度で返してくるようになりました。

まあ、5年生といえば早熟な女子はお年頃で妙に大人ぶりたがりますから、これも成長の証だねと、私達スタッフは、彼女を見守ることにしました。
ところが、ある日、見過ごせない出来事が起こりました。

帰り間際、片付けをしようと子ども達に呼びかけていたスタッフ。もちろん近くにいて遊び道具を持っていたその子にも、注意を促しました。
すると、彼女は、プイと膨れ面をして手に持っていたバドミントンのラケットを道具箱めがけて投げつけたのです。

箱に当たって、ラケットは跳ね返って近くにいたスタッフにぶつかりました。
それを見ていた私は、これは見逃せないと、大きな声で叱りました。
「◯◯、何してるの!何故、道具を投げたの?遊び道具はみんなで使うものだから、大切に扱うことって言うのがみどりっこのルールでしょ?」

私がすべて言い終わらないうちに、彼女はカバンを取って足早やに玄関に向かいました。
私は後をスタッフに任せ、彼女を追いかけました。
彼女が玄関を出たところで、追いつき、彼女の腕を掴んで「◯◯、待ちなさい!まだ話しは終わってないよ。あなたはあんなにいい子だったのに、どうして変わってしまったの?私達スタッフに何か言いたいことがあれば言えばいい。あんな風に物に当たっちゃダメだよ。物を壊すだけでなく、人に当たれば怪我もさせる。あなたにそれがわからないはずはないよね?」と言いました。

すると、彼女は目にいっぱい涙を溜めて私の方を振り向き、言いました。「だって、だって、私苗字が変わっちゃうんだもん。」

~次回に続く

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