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 仕事で忙しい時や用事があって遠出している時に、
子どもの熱が上がったりケガをしたなど、
保育所や幼稚園から突然、お迎えコールがあり、
ひやっとした経験をした親は多いのでは。
今回はこうした急な呼び出しで困った経験談や、
どう対応したのかを子育て奮闘中のパパやママたちに聞いた。
(佐藤いづみ、小寺泰介、小縣大輝)

【2015年11月1日付十勝毎日新聞に掲載】
※文中の年齢や肩書き等は掲載当時のものです。


/熱やケガ 慌てて「真っ白」 祖父母にSOS/

 幕別町内で介護の仕事をする2児の母Aさん(41)。
体が弱い下の子(長女、5歳)はこれまで何度も入院し、
時には3カ月の長期に及ぶこともあった。
そのため、「実母の助けなしでは働けない。母頼み」と言い切る。

【写真説明】発熱、けが、トラブル…。子育て中は急な呼び出しも多い(写真と本文とは関係ありません)


 そのAさんが一番ひやっとした体験は、
今から3年前。
仕事で病院から離れた地域に行って大事な打ち合わせをしていた時、
突然、入院中の娘の世話をしていた実母から電話があった。
ひどく慌てた様子で
「○○(娘の名前)の意識がない」と言う。
仕事を終わらせ、慌てて30分以上車を運転して病院に向かった。

 「到着すると意識は戻っていたが、電話があった時、頭の中が真っ白になり、どう仕事を終わらせたのか、どの道をどう走ったのか全く覚えていない。ある程度覚悟して仕事をしていたつもりだが…」
と振り返る。

 十勝のような地方で暮らす共働き夫婦の場合、
保育所などからの急な呼び出しには、
Aさんのように近くに住む互いの親(子どもにとっては祖父母)の存在が大きい。
2歳児のママで会社員のBさん(36)=帯広=も
「急なお迎えと看病は夫と交代で何とかやっているが、休める日にちも限られているので、回復してきたら近所に住む祖父母に面倒を見てもらうことが多い」
と語る。

 同じく2歳のパパCさん(37)=幕別=も
「勤務地から子どもが通う保育所まで40分も要するので、近くに住む妻の母に助けてもらうことが多い。現在は最初に妻、その次に私、そして私と妻の父母のローテーションで連絡を取り合い、誰かしら緊急時でも対応できるようにしている」
とする。

 少し成長してくると、
子ども自身からSOSの連絡が来ることもある。
9歳と8歳の男児の父親のDさん(36)=更別、団体職員=は、妻が職種的に日中動けないため、
事務職のDさんが子どもの日中の緊急対応をすることが多い。

 ある日、自転車通学の下の息子から
「下校途中、友達と遊んでいて(自転車の)カギがなくなった」
と“泣き”の電話が入った。
「1時間以上探したが見つからず、自転車を担いで、家までの長い距離を帰りました」
と苦笑いする。

 今回聞いたパパ、ママたちの多くは
「緊急時に迎えに行かなければならないといったケースは、職場の理解がなければ対応が難しい」と話す。
日ごろから職場内でコミュニケーションを取ったり、
子どもの話をするなどして理解してもらうのも一つの手かもしれない。

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