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早いもので師走も半ば。駆け抜けてきた一年がまもなく終わりに近づいています。

世界は、
「ポストトゥルース(脱真実)」~真実よりも
自分自身の感情に寄り添う情報を信頼する、
や「フェイク(偽)ニュース」が
ネットの拡散力を発揮し、
現実社会を動かす時代に突入しています。

英国のEU離脱や、米国トランプ大統領誕生など
がもたらした経済社会の混乱のその先が気がかりで、
新聞から目が離せません。

私は、
子どもたちが日々懸命に生きている様子に励まされ、
一人ひとりがたくましく成長する姿を
応援していきたいと、
ぷれいおんの活動に携わっています。

いっぽうで、
子どもたちが生きていく未来が平和で自由でなければ、
将来は極めて悲観的です。
世界が暴力や武力によって
紛争を解決しようとする動きには、
鋭敏に感性を働かせ続けなくては、
と危機感を募らせています。

先日、
オスロで行われたノーベル平和賞受賞式で、
被爆者として初めて
ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)と
活動を共にしてきたサーロー節子さんが演説をしました。
自らの広島での被爆体験から
「人類と核兵器は共存できない」
「核保有国には、核による滅亡の脅威を永久になくして!」
という言葉に、
多くの人々が希望を抱いたのではないでしょうか。

核保有国と、
日本など米国の核の傘に依存する同盟国は、
核の抑止力を掲げ核兵器禁止条約に反対しています。
唯一の戦争被爆国として、
日本は真っ先に核廃絶のためのアクションをすべきで、
そのことを諦めてはいけないのだと、
改めて勇気を与えてくれました。

次代を担う地域の宝ものとして、
子どもたちを大切に守り育ちあう私たちは、
この真実を深く胸に刻み、
平和を希求する一人ひとりでありたいです。

まずは、想像してみることから。
当たり前と感じる日常、
例えば、子どもたちの笑い声、
家族のふれあい、友だちとの語らい、
温かい布団で眠る…。
そのすべてを奪い去ってしまうのが戦争です。
大切なのは、
「もし自分が」という想像力かもしれません。

いかにして核なき世界を実現できるか、
来る年も目を凝らして
世界を見つめていきたいと思います。

今村江穂(いまむら・みずほ)
1967年、北九州市生まれ。97年に帯広市に転入。
2003年~前身帯広西おやこ劇場の運営委員長を経て、2006年NPO法人子どもと文化のひろばぷれいおん・とかちを設立、理事長に就任。
こどもの遊びや体験活動、子育て支援など、子育ち親育ち環境の充実をめざして多世代で活動中。
2013年~帯広市ファミリーサポートセンター事業受託。
こども環境学会認定こども環境アドバイザーも務める。
16歳から24歳までの1男2女の母。
十勝管内芽室町在住。

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