子どもの発達とあそび
親にとって、子どもをよく育てたいという願いは誰しも抱く共通の思い。
そのためにまず知っておいて欲しいのは、
子どもには心の発達の段階(道すじ)があるということ。
乳児期、幼児期、学童期、思春期、青年期と
それぞれの時期に獲得していくおおよその力があって、
それを一つずつ積み上げながら、
自立に必要な力を蓄えていく。
18歳ぐらいまで、ゆっくりと時間をかけて。
例えば、
乳児期と幼児期前半の3歳ぐらいまでは、
親子のスキンシップやコミュニケーションを通じて、
お互いの情緒的な結びつきが形成されるときです。
赤ちゃんが泣いたり、ぐずったり、
ママに抱きついたり、後追いしたり、
ママを探したり確認したりするのは
愛着行動と呼ばれます。
そうした行動を通じて、
ママ(パパ)に愛情のこもったお世話をたくさんしてもらいながら安全や安心を感じ、
親子の愛着関係を築いていくのです。
心理学では、
この愛着関係が形成されないまま学童期、思春期と進めば、
何らかの問題行動やつまずきが見られると考えられています。
こんなふうに、
ヒトは年齢に応じた発達の道すじを一つずつクリアしながら成長していく動物。
子どもが育つスピードを無視して
「早く!」と急かしても、
効率よくとはいかないものなのです。
また、必ずしも手のかからないことが
順調な育ちという訳でもなく、
長い目で見ればバランスを保って一人前になると考えて、
大らかに子育てするのがいいですね。
もう一つ、
皆さんに是非知っておいてもらいたいこと。
それは、“あそび”が子どもの潜在的な力を引き出し、
育つためにとても重要だということ。
子どもは、
正解もゴールもない自由で多様性のあるあそびから
多くの発見や喜びを見出し、
主体的に次々とあそびを発展させることができます。
失敗したり、ときには危険なことも体験しながら、
「考える力」や挑戦する気持ち、
「意欲」が育つのです。
生きる力そのものを養う、
といっても過言ではありません。
ところで、
幼児教室のキャッチコピーにも同じようなワードが見当たりませんか?
先ほどの発達段階の話からすると、
机上の繰り返し学習等の適齢期は学童期以降です。
幼児期に必要なのは、
五感を刺激し、
人とのかかわりが介在するような「あそび」です。
大切な子ども時間を奪わないように、
惑わされない目を養いましょう。
そこで今、
改めて十勝の雄大な自然を活かした
幼児期からのあそびの場づくりに着目しています。
地域に共感者を増やして、
子どもたちがイキイキとたくましく育つ場を拡げたい!
そう願って、
注目のパイオニアをお招きすることになりました。
関心をお持ちの皆さん、奮ってご参加くださいね。
★全国初の公私連携幼保連携型認定こども園「はやきた子ども園」(胆振管内安平町)を運営する井内聖(せい)さんを招いた2つの講演会が、9月22日に帯広市内で開かれます!
詳しくは⇒http://tokolabo.jp/tp_detail.php?id=1370
今村江穂(いまむら・みずほ)
1967年、北九州市生まれ。97年に帯広市に転入。
2003年~前身帯広西おやこ劇場の運営委員長を経て、2006年NPO法人子どもと文化のひろばぷれいおん・とかちを設立、理事長に就任。
こどもの遊びや体験活動、子育て支援など、子育ち親育ち環境の充実をめざして多世代で活動中。
2013年~帯広市ファミリーサポートセンター事業受託。
こども環境学会認定こども環境アドバイザーも務める。
16歳から24歳までの1男2女の母。
十勝管内芽室町在住。
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