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 グローバル化が進み英語教育が重視され始めた今も、英語学習に苦しむ人は少なくない。こうした中、音更町の駒場認定こども園(松田規子園長)は、世界16カ国、900校で実施されているカリキュラム「GrapeSEED(グレープシード)」を道東で唯一採用し、就学前からの英語教育に取り組んでいる。(柳田輝)
【2023年10月26日付、十勝毎日新聞より】


動画や運動…ネーティブと同じ手法
 「グッモーニン、ミス・イレイン」。

 教室に入った子どもたちは、誰に指示されるわけでもなく、英語で元気なあいさつを交わす。ハワイ出身のレ・イレイン先生による40分間のレッスンが始まった。

 数字の暗唱、アルファベットの記入など机上課題に始まり、英語の歌や体を使った遊びなど、英語づくしで時間は過ぎる。「Can you tell me STOP,when you see W?(Wを見つけたらストップと言ってくれますか)」。単語だけでなく難しい文も飛び出すが、イレイン先生は「時間内は英語だけで話す」と決め、身ぶり手ぶりも交えて園児に伝える。

 同園では昨年5月よりグレープシードを導入し、年中・年長は週に2回(各40分)、0歳から3歳にも隔週1回(各10分)のレッスンを設けた。イレイン先生によると「小さい頃から英語の音、口の動かし方を知ることで、英語への抵抗がなくなる」。日本語が感覚的に身に付いている小学生とは違い、言葉の一つとして自然に身に付くよう、ネーティブと同じ教え方を取る。

 40分という長い時間のため、運動や動画教材も適宜取り入れて園児の気を引く。楽しさが原動力となり、導入から1年ながら、「英語への抵抗がなくなってきている」と手応えを感じている。参観日の保護者アンケートには、「おうちでも英語で歌っている」「ここまで本格的だとは」「何より楽しくできているのが良い」と、驚きや喜びの声が多数寄せられた。

 同園に勤務する吉田佳那子先生も、「年中さんや年長さんは、英語の質問に英語で答えることができる」と園児の成長をじかに感じている。ただ、「このレッスンだけで英語を話せるようになるわけではない」とイレイン先生。「目標は、できるだけ自信を持ってもらって学校へ送り出すこと」と園児の将来を見据えながら楽しい学びの場を提供する。

 ◇ ◇ ◇

 十勝毎日新聞電子版では、レッスンの様子を動画でも紹介しています。

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