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☆「帯広葵学園」はとかち子育て応援ラボの活動を応援しています!☆
◇ ◇ ◇ ◇ ◇

学校法人帯広葵学園の幼稚園や保育園、教室などの職員の方々を紹介するリレーインタビューです。毎月1人が登場し、各園や施設の特徴や目指す保育の姿、それぞれの夢や目標などを語ってくれます。

今回は帯広のあおいキッズランドの畑麻貴(はた・まき)先生です。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

―担当する子どもたちのことを教えて下さい。

2歳児クラスの担任と、今春から主任を務めています。
あおいキッズランドは帯広葵学園で唯一の企業主導型保育園で、0、1、2歳児クラスの定員は合計12人です。自社や提携企業のお子さん、そして地域のお子さんをお預かりしています。2歳児クラスは4人ですが、4人のうち2人は0歳時からの持ち上がりで、去年1人増え、今年もう1人増えて更ににぎやかになりました。


来月誕生日を迎える子がいるのでこれで全員3歳になるのですが、おしゃべりもとっても上手で会話力やボキャブラリーは大人顔負けです。子どもたち同士もしゃべるのが楽しくて仕方が無い様子です。
0、1、2歳は体も心も大きく成長する時期で、寝返り、はいはい、立ち上がる、はいはい、歩いて、走って…といったように昨日できなかったことが今日できるようになるなど、毎日著しい成長を感じます。いま0歳児クラスのお子さんももうすぐ歩き始めるかな、といった子もおり、昨日は1歩、明日は3歩といった日々の成長を細かくお知らせしてお家の方と喜び合っています。保護者の方も日中どんなふうに過ごしているかとても心配だと思いますので、少しでも安心して預けてもらえるように送迎の際や連絡帳にて日々のエピソードや心の成長を細かくお伝えするように心がけています。



―子どもたちと接する上で心がけていることは。

0~3歳の育ちは一生の人格の基礎となる、という思いがありますので、そうした年齢のお子さんをお預かりしていること、大切な命をお預かりしていることへの責任は常に心に留めて仕事をしています。色々な人と出会い、様々な経験をして、たくさんの愛情の中で色々な感情を働かせ、安心できる環境で育っていくことが子どもたちの可能性を最大限に伸ばしてあげられるのではないかと思います。
異年齢の子たちとのやりとりの中で、自然と年下の子に対する優しい眼差しだったり、我慢して優しくおもちゃを譲ってくれたり、教えたわけではないけれども、自然と周りの人に優しくできる姿に心の成長を感じることも多いです。自分もお兄さんやお姉さんに優しくしてもらったという経験も年下の子へ優しさが連鎖してつながっているのを感じています。
お兄さん、お姉さんへの憧れも小さいクラスのお友達は持っていると思います。異年齢保育の中で感じる僕もあんなふうになりたいな、というまっすぐな思いが向上心に繋がっていると思います。



―子どもたちの成長でうれしいことは。

キッズランドでは毎日、天気がよければ近くにお散歩に行くのですが、少し足を伸ばすとトテッポ通りがあって、木の実や草花、リスや野鳥といった自然が多く、四季を感じることができます。2歳児クラスの子どもたちは生き物がとても大好きです。7月に、たまたま私の自宅の庭にいたカタツムリを取って来て、みんなで毎日観察し霧吹きでお水をかけたりして世話をしました。ちょうどその月の歌が「カタツムリ」だったのですが、「ツノ出せ、ヤリ出せ、目玉出せ」という歌詞も、実際にカタツムリが目やツノを出したり引っ込めたりする様子を見て知っていることで頭の中で具体的にイメージして歌っていると感じました。想像力は生きる力に直結してくると思うので、「不思議だなあ」「どうしてなんだろう」と疑問に思うことは成長に欠かせないと考えています。


子どもたちもいろんなことを考えていて、ふとしたときにポロッともれる言葉に感心することも多いです。先日、道路に消防車が止まっていて、「なんであの消防車停まっているんだろう?」と言った子がいました。キッズランドで7月に消防署見学に行ったり、消防演習を見たりしたことがありました。ちょうどサイレン鳴らしながら出動するところに出くわしたことを覚えていた上で、きっとその子は「停まっているのはどうしてなんだろう、何しているんだろう」と考えたのだと思います。その疑問も、消防車がどういうものなのかを知らないと出てこない疑問ですよね。


いろんなことを知って、経験して、目で見て肌で感じて、想像力や世界が広がることで、子ども達の見る世界が変わっていくと思います。子ども達の成長を近くで見守らせていただきながら、様々な体験、驚きと発見と感動を日々積み重ねていくことを大切にしたいです。私達職員もアンテナを日々張らないといけないな、と思っています。また、小さな一つ一つの育ちもきちんと気が付ける保育者でありたいです。


―音楽を使った活動にも力を入れています。

毎日リトミック遊びやわらべ歌、行事の際にはピアノの音楽に合わせたパネルシアターなども行っています。クリスマス会では職員によるミュージックベルの演奏も行っていますし、子どもたちもミュージックベルを演奏する体験も行っています。
 リズム遊びも子ども達は最初はキョトンとしますが、曲が耳に馴染んできて曲と振り付けが連動してくると、最初のワンフレーズを弾いただけで自然と体が動き出すようになります。曲を聞いて、頭の中で何の曲かを処理して、体を動かして…リズム遊びはフルに五感を使うのです。0歳児の子ども達でも大きい子ども達が踊っている様子を見て、走る風を受けスピード感を、動き回る子を目で追うことで躍動感を感じながら、耳でピアノの音を聞きながら、多方面からリズムを感じることができるのだと思います
歌を歌うこともみんな大好きです。ある父兄の方が、朝5時に1歳のお子さんが歌っている寝言で起きたというお話を聞いてびっくりしました。詳しく聞いてみると、お子さんが歌っていたのは今月の歌でした。寝言で歌えるぐらい歌うことが大好きで、歌うことが浸透してるのかと思うと、とっても嬉しかったです。



―保護者向けのユーチューブも好評ですね。

子どもたちの様子を少しでも知って貰うために、保護者限定ではありますが毎月イベントの様子や普段の保育の様子などを撮ってYoutube配信を行っています。また、毎年、帯広葵学園では童謡祭を7月に行うのですが、キッズランドの子ども達も童謡まつりに合わせて、歌っている動画を保護者限定でYoutubeにアップする等、保護者の皆さんに子どもたちの様子を少しでも見てもらえたら嬉しいなという気持ちで動画のアップをしています。
本来、子どもの成長を感じる場として参観日が設けられますが、0・1・2歳のお子さんだとおうちの方に抱っこをねだったりしてしまい、なかなか普段の様子を見ていただけないので。そういった面でも、普段の様子をありのまま伝えられる動画が良いと思い、配信を継続しています。
保護者の方には好評で、いつも楽しみにしていただいています。文章では伝えられないことも映像だとすごくインパクトがあるので、子どもたちの様子を伝えやすいです。その時代とともに保育のあり方みたいなものも少しずつ変わっていく部分があると思うのですが、いいところはどんどん取り入れていきたいですね。

―先生が保育士になったきっかけは。

私自身が幼稚園のとき、卒園文集に「幼稚園の先生になりたい」って書いていたんです。幼いときから小さい子も好きだし、面倒見がいいから向いているんじゃない?と親戚に言われたりしていたこともあり、迷わず保育科のある短大に進みました。

社会人1年目は帯広市内の幼稚園にて年長児を担任しました。20年以上も前ですけど保護者の方にも手伝ってもらい落ち葉を集めて焼き芋をしたりして、楽しい思い出が沢山あります。結婚後も保育園や子育て支援センターなどで子育てしながら働いてきました。保育のお仕事自体は20年近くしているので、新聞などで教え子の名前を発見すると「こんなに大きくなったんだ」って思い、大きくなった姿を想像して温かい気持ちになります。それも長く続けてきたご褒美なのかなと思います。



―将来、保育士や幼稚園教諭を目指している人へエールをお願いします。 


夢を持ち続けていることはすごく大事なことだと思います。なりたい気持ちを正しい方向にする努力って必ず報われると思います。努力が報われないと思っている人はその努力の矛先を少し変えることで、良い方向へ向かえると思っています。いっぱい失敗したり、うまくいかないことがあったとしても、その努力の方向が定まらなくて苦しくても、苦労したことは絶対に無駄にはならないと思うのでいっぱいあがいて頑張って保育園や幼稚園の先生になってほしいなと思います。



―保護者の方へ伝えたいことは。

私は息子が2人とも進学で家を出て、子育ては一段落ついている状態です。今こうしてお父さんお母さんたちが頑張っているのを、自分もそうだったなあと重ね合わせながら見ています。子育ては本当にあっという間です。でも、渦中の時ってあっという間だと言われてもわからないくらい長いなあと思えるんです。早く1人でお風呂入れるようにならないかな、1人で寝れるようにならないかなって、私もよく思っていました。ただ、こうして手が離れてしまったら、苦労しているお父さんお母さんたちのことがすごく眩しく見えて、まだこんなにちっちゃくていいな、と心から羨ましく思います。子育て中で大変なお父さんお母さんたちも、思う存分子どもたちともまれて、泣いて笑って欲しいなあと思って見ています。保護者の方も働きながらで、お母さんも職場に復帰して自分もままならない中で大変だと思います。少しでも安心してお仕事に打ち込んでもらいたいので、キッズランドにいる間はドンと私達に任せてくださいという気持ちで「いってらっしゃい」と送り出してあげたいです。


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