【子育てニュース】子どもの予防接種忘れずに
ワクチンで防げる重大な病気は、きちんと予防接種を受けさせて子どもの病気を予防したいと思っている保護者は多い。ただ、国の方針で定めた感染症の予防接種はいくつもあって、それぞれに受けるべき期間が設定されている。子育てビギナーのお母さんやお父さんは、内容の細かさにびっくりしたのではないだろうか。病院選びや接種する日を決めるのに役立つのは、帯広市では赤ちゃん訪問の際に渡される一覧表。今年は広報おびひろ4月号で掲載された。 (折原徹也) 【2018年9月2日付十勝毎日新聞に掲載】 予防接種法では、16歳未満の子どもに対し、保護者は予防接種を受けさせるように努めなくてはならないとされており、受け忘れのないように気を付けたいところ。期間内に予防接種を受ければ、費用は行政が負担する。市保健福祉部健康推進課の千葉裕子主任補は「対象年齢の期間を過ぎてしまうと、料金が発生してしまうことがあるので忘れずに接種を」と話す。 /母子手帳に記載し記録/ 接種の記録は母子健康手帳に記載されるが、他にもパソコンやスマートフォンで管理できる。市の子育てサイト「帯広市すこやかネット」では、予防接種履歴(要登録)を閲覧できる。スマートフォンのアプリ「予防接種スケジューラー」も便利。 大きくなった子どもが進学や就職の際、業種によってはどんな予防接種を受けたかを聞かれることもある。母子健康手帳は、全ての予防接種を記録しており「大切に保管して」(千葉主任補)としている。 /市定期予防接種は13種/ 予防接種には定期予防接種(公費負担)と任意予防接種(自己負担)がある。帯広市の定期予防接種は2014年に水痘(水ぼうそう)、16年からはB型肝炎と日本脳炎が追加され13種に上る。 帯広市では5カ月健診の際に集団接種するBCGの他、保護者が病院に連絡し個別で接種するヒブ、四種混合(ポリオ、百日ぜき、ジフテリア、破傷風)、小児用肺炎球菌、B型肝炎、麻しん・風しん混合、水痘、日本脳炎がある。現在は勧奨を行っていないが希望者に対して行う子宮頸(けい)がんの予防接種もある。 感染の原因となるウイルスや細菌からつくられるワクチンには、製造法の違いから「生」と「不活化」に分けられる。「生ワクチン」は病原体を弱毒化したもので、体内で増殖し十分な免疫ができるのに約1カ月かかる。「不活化ワクチン」は病原体の感染能力を失わせたもので、1回の接種では免疫力が弱く何度か追加接種が必要となる。