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 性被害や望まぬ妊娠、中絶など子どもの性に関する問題が後を絶たない中、家庭内でデリケートな話をどう伝えればよいか、悩む人も多いのでは-。帯広市内のとかちプラザで13日に開かれた、性教育セミナー「元保育士、3児のママあおきかなえが伝える『性教育』」(骨盤矯正美容整体心SHIN帯広店主催)をのぞいてみた。
(小寺泰介)
【写真説明】「10歳までに家庭でしっかり性教育が必要」と話す青木さん

【2019年10月20日付十勝毎日新聞に掲載】


 この日集まったのは、出産を考える女性や育児中の夫婦ら約30人。参加した理由は「無邪気に聞いてくる小学低学年の息子に、どこまで説明していいか分からない」「初潮を迎える娘に命の話をしたい」「親の知らないところで性被害に遭ったら不安」などさまざまだ。

 「自分はどうやって、どこから生まれたか、子どもに聞かれた経験は?」。元保育士で3児の母でもある講師の青木奏絵(かなえ)さん(38)=札幌市=の問い掛けに、母親たちの答えは「おなかから出てきたと言っている」などだった。

 青木さんによると、5歳までに子どもの7、8割が同じような質問をしてくる。動揺して「そんなこと、知らなくていい」などと否定的に答えると、「母親を困らせたくない」と子どもが二度と聞いてくれなくなる“一度きりルール”があるとか。

 青木さんは、小学校の学習指導要領では人が母体内で成長して生まれることは教えるが、受精の過程までは教えないことなどを紹介。「日本は性教育の後進国で、性産業先進国。学校で教えてくれなければ、子どもたちは何でもインターネットで検索する」と警笛を鳴らし、誤った知識を植え付けないために、家庭での正しい性教育の必要性を説く。

 家庭の性教育は「性=恥ずかしいもの」という概念がない3、4歳から、親と距離を置く思春期前の9、10歳までが最適といい、青木さんは「いきなり性交について伝えるのではなく、第一歩として生理・精通など自分の身体を知る。その上で異性の身体を知ることが必要」と話す。

 まずは下着や水着で隠れる部分(プライベートゾーン)の大切さを伝え、「見たり、触ったりしても良いのは自分だけ。何かあった場合の『いや』『逃げる』『相談する』を徹底させてほしい」と勧める。

 青木さんによると、国内の性被害は年間で2400件。1日計算で7件も発生しており、報告されない事件を含めると10~100倍あるとも言われている。

 青木さん自身、家庭内での性教育を通じて小4長女の防犯意識が高まったといい、「性に対する正しい知識はお守りにもなる。命の大切さを教えられた子どもが、自分の命を粗末にすることはない」と強調。「目いっぱいの愛情を注いで何でも言い合える親子関係をつくり、中絶やレイプなど外で教えられない性被害こそ、各家庭で伝えていくべき。男の子は自立心、女の子には羞恥心を育ててあげて」と呼び掛けた。

 このほかにも、母親に理解しずらい男児の性器に関し、皮をむいてあげることが衛生的によいと指摘。「0~2歳時は根元を優しくなでる程度でよい」などとアドバイスした。

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