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 新型コロナウイルスの感染拡大は、休校や外出制限など子どもたちの生活にも多大な影響を及ぼしている。今回のような非日常的な状況に直面したとき、親は子どもとどう向き合えばよいのだろうか。国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)こころの診療部児童・思春期リエゾン診療科の田中恭子診療部長に、長引く生活の変化を乗り切るコツを聞いた。
【2020年07月13日付十勝毎日新聞に掲載】

上手にSNS活用

 同センター社会医学研究部は4月30日から5月31日にオンラインでアンケート調査を実施。5月5日までに約1300人の子ども(7~17歳)と約3600人の保護者が回答を寄せた。その結果をまとめた中間報告によると、困りごとに「友だちと会えない」(76%)、「学校に行けない」(64%)を挙げる子どもが多く、気分についても約3人に1人は「すぐにイライラする」「集中できない」と答えていた。

 ストレスに直面すると、頭痛や腹痛などの身体症状のほか、落ち着きがなくなる、話し続けるなど行動面に変化が表れることがある。

 日常を奪われた喪失感からストレス反応が起こるのはごく自然なことだが、田中医師は「子どもの日常生活に支障が出たり、自分や他人を傷つけたりする行為があれば、すぐに専門機関に相談してほしい」と促す。

 学童期から思春期の発達には、友人との関わりが欠かせない。田中医師は「友人関係が複雑になる10歳以上の子どもは、友だちとの連絡を絶やさない工夫が必要です」と話す。

 その際に、SNSなどのコミュニケーションツールを上手に活用するとよい。思春期を迎えた子どもと親の意思疎通にも活用できるという。

理想の半分を目標に

 学校の再開後も注意が必要だ。子どもは一気に開放されると感情の自制が利かなくなる場合がある。「まずは子どもを否定せず受け止め、安心感を与えてください。他人や自分を傷つけない、学習や家の手伝いをするといった約束事や、感染から身を守る方法について一緒に見直すのもよいでしょう」と田中医師。約束事を守れたら、たくさん褒めて自己肯定感を高めることも大切だという。

 家事や在宅勤務の負担が増え、親自身も大きなストレスを抱えている。ストレス解消法には、深呼吸、肩や手足に力を入れた後に一気に緩める筋弛緩法などさまざまある。エクササイズで運動不足を解消するのもお勧めだ。「自分に合った方法を一つでも見つけてみてください」とアドバイスする。

 また、難局を乗り越えようと頑張り過ぎず、「理想の半分もできたら、自分はやれているよねと自身を褒めていただき、心に余裕を持つことも大切です」と田中医師。一人で悩みを抱え込まず、困ったときは自治体の窓口や医療機関に相談するよう呼び掛けている。

   ◇  ◇
 国立成育医療研究センターの所在地は、〒157-8535 東京都世田谷区大蔵2の10の1。電話03(3416)0181。

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