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 「うちの子の身長の伸びが、他の子と比べて遅い?」と感じることはありませんか。身長が他の子供より低いからといって即「病的な低身長」ということにはなりませんが、成長に問題がある場合もあります。帯広厚生病院小児科主任部長・植竹公明先生の協力で、低身長についてまとめました。

■身長や体重など成長の記録が重要に
 厚生労働省は、性別年齢別の身長・体重について、全国の子供を調べ、基準値と標準的な範囲を発表し、これを基に「成長曲線」が作成されインターネットでも公表されています。母子手帳にもグラフのページがあります。男女別・年齢別の平均値に対して、身長が3パーセンタイルまたはマイナス2SD(標準偏差)以下が、小児科に相談する目安となります。
 低身長の診断は、そのときの身長やSDだけでは分かりません。その子供の身長の伸び方(身長増加率)も重要な情報です。インターネットでは、年齢や身長・体重を入力するとSDが分かるソフトもあり、普段から乳幼児検診時の身長や体重を母子手帳などの成長グラフに書き込み、全国平均と比べる習慣をつけると良いでしょう。病院で受診するときには、出生時の体重や身長、在胎週数、保育所・幼稚園、小学校などの成長の記録を持参すると診断に役立ちます。

■保護者の愛情、心理社会的要因も影響
 身長の伸びに大きく影響する要素は、全ての時期に十分な栄養が大切なのはもちろんですが、乳児期は喉ぼとけのところにある甲状腺から分泌される「甲状腺ホルモン」と脳底部の下垂体から分泌される「成長ホルモン」。幼児期は成長ホルモン。思春期の発育には「性ホルモン」が大きく関わります。栄養やホルモンばかりでなく、保護者の十分な愛情、安定した精神状態もなくてはなりません。また、睡眠をしっかりとることも成長ホルモンの分泌には重要です。成長ホルモンは、軟骨を形成して骨をつくり、甲状腺ホルモンは骨を含む全身の新陳代謝を活発にして成長を促します。性ホルモンは、体の成熟を促すホルモンで、骨を成熟させます。
 低身長の主な原因は、ホルモンや染色体の異常、小さく生まれたこと、臓器の異常、心理社会的要因などです。身長を伸ばすホルモンの分泌が不足していることもあります。そのうちの一つ、甲状腺ホルモン欠乏症は、新生児期にスクリーニング検査がありますが、後から欠乏がはっきりすることもあります。出産のときの仮死状態や事故などによる脳の外傷などで脳の下垂体が障害をうけると、下垂体から成長ホルモンが分泌されなくなり、身長の伸びが悪くなります。成長期の途中に急に身長が伸びなくなって、成長曲線が横折れ状に水平になった場合、脳下垂体腫瘍の可能性もあります。

■気になるときは早めに保健師や小児科医に相談
 低身長の原因によっては、ホルモン投与などの治療を行う場合もあります。下垂体性成長ホルモン分泌不全による低身長は、遅くとも就学前には診断を受けて成長ホルモン治療を開始することが望ましいです。これは、骨の両端にある軟骨が骨に変わってゆく部分「骨端線」が、思春期が終わると閉じてしまうためです。成長ホルモンは、自宅でする自己注射治療で、適応条件が厳格に管理されています。
 成長には個人差があり、同年齢の子供よりも背が低いからといってすぐに、心配する必要はありませんが、成長の記録はしっかりとつけ、気になるときは、保健師や小児科医に、記録を持参して相談するのが良いでしょう。

取材協力=帯広厚生病院小児科主任部長:植竹公明先生
この特集記事は十勝の生活応援マガジン「Chai」に掲載された「Chai子供の健康」を再編集したものです。

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