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 各地で災害が相次ぎ、防災教育の重要性が増している。幼い子どもに、災害で何が起こり、どう備えたらいいのかを理解させることは難しいが、幼稚園などでは実際どんな取り組みが行われているのか。家庭でできる工夫とともに紹介する。
【2018年10月7日付十勝毎日新聞に掲載】


【写真説明】教材を広げて話し合う園児=東京都武蔵野市

 幼稚園や保育園で活用してもらうため、日本赤十字社などが開発した未就学児向け教材が「ぼうさいまちがいさがし きけんはっけん!」だ。震災や風水害など災害別に「問題」と「答え」のシート2枚で構成され、問題には発生前の教室や園庭、答えにはその後の教室や園庭が示されている。例えば前者で戸棚の近くにいた子どもが、後者で戸棚が倒れてきて慌てるといった具合で、どんな危険があるかを知った上でその避け方を学べるように作られている。

 8月に同教材を使った授業が「武蔵野赤十字保育園」(東京都武蔵野市)の4歳児を対象に行われた。保育士の田村智子さんが、まず問題を見せて「どこが危ないかな」と呼び掛けた。「ここにいたら上から物が落ちてくる」「窓ガラスが割れたら大変」。園児らはシートを指さしながら予想し、それに続いて田村さんが詳しく説明した。

 教材を共同開発したNPO法人「プラス・アーツ」(神戸市)の小倉丈佳東京事務所長は「探したり比べたりの要素を入れ、楽しみながら取り組めるようにした。子どもの気付きを通じて大人も学べる。地域の行事などでも使える」と話す。

 家庭で何ができるのか。「こどものための防災教室」(理論社)などの著書がある管理栄養士の今泉マユ子さんは「親が仕掛けて体験させることが大切」と強調する。

 例えば防災食の味見。定番の乾パンは、被災して初めて食べ、口に合わなかったという子どもも多い。「普段食べたくない物は災害時にはもっと食べたくない。事前に試し、自分に合った物を知っておくことが大事」と今泉さん。他にも暗闇を知るための「停電ごっこ」をしたり、災害用伝言ダイヤルの使い方を確認したりするだけでも、被災直後のパニックを抑える効果があるという。

 避難方法や備蓄品の賞味期限を一緒に確認したり、学校や保育園で防災について学んだことを子どもに話してもらったりして、日常生活の中で防災意識を定着させることが重要。今泉さんは「家庭で防災に関する会話が当たり前になるのが理想です」と話している。【時事】

/十勝でも取り組み/

 子どもの防災教育の取り組みとしては、幼稚園や保育所による「幼年消防クラブ」があり、十勝管内でも多くの園がクラブを組織。地域の消防と連携して、避難訓練などを行っている。

 行政による防災啓発で子どもや親子を対象とした事業もある。帯広市では市PTA連合会などと共に、親子防災講座を開催。希望する小中学校の児童・生徒と保護者を対象に、防災訓練や講話を通じて子育て世代の防災意識の高揚を目指している。

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