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前回ご紹介した、子どもの話を聞く3つのコツです。
 1.自分の心を整える
 2.子どもの「言葉」を真に受けすぎない
 3.言葉だけでなく「音」を聞く


今回は、2つ目、「子どもの『言葉』を真に受けすぎない」です。

これは「真剣に聞かない」のとは違います。
子どもは、言葉の意味を正しく知らなかったり、
テレビで見た言葉や周囲の大人が使っている言葉を真似して、
なんとなく使っていたり、ということがよくあります。

表面的な言葉を真に受けすぎると、
子どもの本当の気持ちや考えをキャッチし損なってしまう、
ということがあるのです。

以前、とある中学校の2年生の総合学習の時間に、
外部講師として授業をしに行ったことがありました。
そのとき「なんでも叶うとしたら何を叶えたい?」
という質問に、たくさん答えを書いてもらう、
というワークをやりました。
 
中学生くらいになると、
大人をからかってやろう、と考えたり、
照れ臭さを隠すために、わざとひねくれた答えを書く子もいます。

ある男子生徒が「権力を手に入れる」と書きました。
それを見て私は一瞬、
踏ん反り返る独裁者の姿を思い浮かべて、ドキッとしてしまいました。
でも、そこは一呼吸置いて、
「権力か~、それはすごいね!」と言った後、
「権力が手に入ったら何をしたいのかな?」と聞いてみました。
するとその生徒は、少しの間考えた後、
「みんなを幸せにする」と答えました。

なんだか、ものすごく感動してしまいました!
子どもなりに、ニュースなどで世の中のことを見て、
政治家など、国の舵取りをしている人たちが
みんなをあまり幸せにしていない、と感じていたのかもしれません。
彼は、もっとみんなを幸せにする政治をしてほしい、
ということを自分なりに考えて、
国を動かす=権力という表現を使ったのかもしれません。
 
大人から見て、気に障る物言いやトンチンカンな話が出てきたとしても、
すぐに正したりせず、「へえ~、そうなんだ」とまずは受け止める。
そして、「どうしてそう思ったの?」など、
掘り下げるような問いかけをしてあげます。

そのとき大切なのは、
決して、問い詰めたり問いただしたりするのではなく、
その子の心の奥に、ピュアで美しい輝いているものがある、
それを感じに行こう!という気持ちです。
子どもの持つ世界観にこちらから近づくようにすると、
どんどん話してくれるようになります。

その上で、言葉の理解が違っているものがあれば、
正しい使い方や言い回しを伝えてあげます。
これを繰り返すことで、
相手に自分の考えを上手に伝えられる
コミュニケーション能力を育てることができます。

まずは、今日から、
子どもの言葉の奥にある本当の気持ちを聞く、
という小さなチャレンジをしてみませんか?
きっと、楽しくて幸せな気持ちになれることと思います。


首藤ひろえ
 オフィスひびき代表。自己承認度を高める「ネイチャー理論」と
深く心を聴く「聴心力」で、どんな人でも自分らしく幸せな生き方
に導くコーチングを実践。夫と息子の3人家族。広尾町在住。

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