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 感染性胃腸炎の原因となるノロウイルスにとって、気温が低く乾燥する冬場は活動しやすい季節だ。すでに保育所や幼稚園で集団感染の事例が発生しており、小さな子どもを持つ親は注意する必要がある。感染を広げないためのポイントを、帯広保健所の弓野壽子保健師に聞いた。
(丹羽恭太)

【2016年11月27日十勝毎日新聞に掲載】
※文中の年齢や肩書き等は掲載当時のものです。


/主な症状は嘔吐や下痢/

 主な症状は吐き気、嘔吐(おうと)、下痢、腹痛。突然、激しく吐くことが多いのもノロの特徴。
有効な薬はないが、子ども、お年寄りは脱水症状が心配なので、症状が出たら医師に診てもらうのがよい。


/よく泡立ててすみずみまで/

 手や食べ物を介して口から感染する例がほとんど。
予防に最も有効なのは、帰宅時やトイレの後、調理・食事の前などに正しい手洗いをすることだ。

せっけんをよく泡立て、小さなウイルスが入り込むしわの間なども入念に。
上手に泡立てられない子どものために、液体や泡タイプのせっけんがお勧め。
2回繰り返すと効果は大きい。
家族でタオルを共用せず、ペーパータオルを使ったり、1人ずつ分けたりするとよい。


/吐いた場合塩素消毒を/

 床などに吐いた場合、嘔吐物は半径2メートル以上も飛び散る。
ペーパータオルなどで取り除いた後は、広い範囲で塩素消毒を。
家庭用の塩素系漂白剤なら、500ミリリットルのペットボトルにボトルのキャップ2杯の原液を入れて水で薄めると、ちょうどよい濃度になる。

消毒液をスプレーすると、ウイルスが飛び散る可能性があるので、ペーパータオルなどに浸して消毒する。
トイレや吐いた場所だけでなく、触りやすいドアノブ、手すりなども拭き取る。

「汚染物を処理するときの防護も大事」と弓野さん。




/ウイルスは加熱も有効/

 ウイルスは熱にも弱い。
塩素による色落ちが心配なカーペットや車内などに吐いてしまった場合、スチームアイロンなどで消毒するのも有効。
食品の場合は中心温度が85~90度で90秒以上の過熱を。


/消毒は長めに 治っても注意/

 症状が改善しても、便の中には1週間から1カ月程度、ウイルスが存在するので、家の中の消毒は長めに。
症状が出ないこともあるので、周囲で感染の情報があったときは特に手洗いなどで予防を徹底して。


<ノロウイルス>
 球形のウイルスで世界中に分布、急性胃腸炎を引き起こす。感染性胃腸炎や食中毒の原因になる。11月から増加、12月から1月にかけてピークになる。保育園や高齢者施設などで集団発生を引き起こしやすい。潜伏期間は24~48時間。吐き気、嘔吐、下痢、腹痛などの症状があり、多くは1日から2日で改善する。



◆正しい手洗い◆

①両手を組み合わせてモミモミ。指と指の間を洗い残さないように

②片方の手で一方の親指を握ってグルグル。付け根までしっかりと

③指を立てて手のひらをゴシゴシ。指先、爪やしわの間をきれいに

④指先から手のひらまででは不十分。手首までしっかり洗おう



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