【十勝で湯ったり～緑に囲まれた温泉（３）】フレッシュな源泉掛け流し～かんの温泉（鹿追町）　

とかち子育て応援ラボ（775）更新／2020.08.13

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【写真説明】湯船の底から源泉が湧き出ている「イコロ・ボッカの湯」と勝海さん

　【鹿追】道道８５号を鹿追市街から然別湖に向かい、途中で道道然別峡線（１０８８号）に入る。木々が茂る蛇行した道が続き、道なりに進むと、緑の谷の中に宿が見えた。道の途中では子ギツネとすれ違い、携帯電話は圏外になった。

　１００年以上の歴史を持つ名湯。周囲にはたくさんの自噴する源泉があり、ここでは１３の源泉を利用している。２００８年から休業していたが、１２年に勝海敏正さんが購入し営業を再開した。１６年には台風被害を受け一時休業したが、現在は管内外から多くの湯治客が訪れている。

　１１ある湯船は全て加温・加水なしの源泉掛け流し。泉質はナトリウム塩化物・炭酸水素塩温泉だが、それぞれお湯の色やにおいなどに違いがある。

　「泉源から遠くても３０メートルくらいでフレッシュな温泉。たくさんの湯船があり周囲を散策すれば自然も楽しめるので“温泉のワンダーランド”のようになっている」と勝海さん。「（台風から）まだ完全に復旧していないが、温泉全体が森の中にあるイメージにしたい」と話した。（細谷敦生）

時間…正午～午後６時（日帰り入浴）。火曜定休日。
料金…大人６５０円、中学生３００円、小学生２００円、幼児無料。宿泊は要問い合わせ。
住所…鹿追町然別国有林１４５林班
電話…０５０・５３１９・４０６８

【2020年07月29日付十勝毎日新聞に掲載】