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【上士幌】上士幌町認定こども園「ほろん」の園児数が急増している。2015年度の開園から右肩上がりで増え、18年度中には一時、初年度の約1・5倍となる185人に到達。背景にあるのが、人口増などによる保育ニーズの高まり。少子化の影響で閉鎖する保育所が相次ぐ中、町のにぎわい創出にも期待が集まる。一方で、このペースが続けば収容能力を超える可能性もあり、将来的な施設整備の在り方を考える時期に差し掛かっている。
(安倍諒)
【2019年4月20日付十勝毎日新聞に掲載】


【写真説明】入園児が増えているこども園。施設整備の在り方を考える岐路を迎えつつある

 「ここまで入園児が増えるとは想像できなかった。この先もどうなるか全く読めない」。町教委の担当者は驚きを隠さない。

 開園当初の定員枠は120人。利用増を受け、昨年度は隣接する町山村開発センターの一室を改修し乳児用の分室を設置したほか、枠も170人に拡大したが想定を超えるペースが続く。ニーズの高い未満児に限ると、昨年末で67人と当初の2倍近く増えている。

 今年度も年度途中の入園希望者を含め、すでに177人が確定。このほか、施設見学などの問い合わせも複数入っており、最終的な園児数は昨年度同様かそれを上回ると見込まれる。


【写真説明】入園児が急増している町認定こども園「ほろん」(上士幌町ホームページから)


/上限迫る勢い/

 利用増のきっかけは、ふるさと納税を財源にした保育、医療の無償化。手厚い福祉施策が功を奏し、町の人口は15年から18年までに若年層を中心に116人増加。移住者の子どもが毎年20人前後入園し、このペースだと定員枠の弾力化で認められる上限の約200人に迫る勢いだ。

 これにより現時点で保育や人員配置に大きな支障はないが、手狭になった面も。4、5歳児はクラスごとに保育室が取れず、一つの部屋に2クラスが在籍する。室内遊びでは1カ所に園児が集中しないようクラスごとに時間割を調整するなどして対応している。

/「ソフト面を充実」/

 今後の見通しについて町教委は、入園児数の予測が立てづらいことから「当面状況を見守りたい」とする。増築などの施設整備も検討材料にはある。ただ、保育ニーズがどこまで続くかは不透明で、将来的な財政負担も考慮すると慎重な対応が求められるのも事実だ。

 さらに10月からは国が幼児教育・保育の無償化を実施。いち早く取り組んできた町の優位性が薄まることによる人口動態への影響も注目される。小堀雄二教育長は「経済面もそうだが、大事なのはあくまでソフト面を充実させること。魅力的できめ細かな保育を提供していくことに尽きる」と話している。

<ほろん>
 教育と保育を一体的に提供する幼保連携型施設。子育て支援センターや地域サロンの機能も集約した。内装に地元のカラマツ材を使い、広々とした園庭なども設置。英語指導助手を配置し、子どもの豊かな感性を引き出すことに主眼を置く。保育利用者が大半。

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