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十勝毎日新聞に掲載されたホッキョクグマの子育てのお話を紹介します!

「動物園のあるまちプロジェクト」第8弾「つなげ命のバトン」全3回です。

◆◆◆◆◆

【動物園のあるまち つなげ命のバトン】

①「ホッキョクグマは姿を消すか スーパー母さん 子宝8頭」


 おびひろ動物園(柚原和敏園長)のホッキョクグマ「アイラ」(雌、7歳)。2012年に円山動物園(札幌)から訪れ、愛らしい姿とおてんばな性格が来園者の人気を集める。来園当初は1歳と幼かったアイラも今では立派に成長し、子どもを産める年齢となったが、“お婿さん”を見つけるのは難しく、そこには動物園が抱える繁殖の課題がある。道内で飼育されるホッキョクグマの親子らの姿を通して、命をつなぐ動物園の役割を考えた。
(松田亜弓)


【写真説明】小さいころのアイラとララ(円山動物園提供)

 野生のホッキョクグマは北極圏に暮らし、推定約2万6000頭が生息。一時は狩猟などで絶滅も心配され、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリスト「危急種」に指定される。気候変動により海氷が解けて餌のアザラシが捕れなくなり、近年はやせ細った姿がたびたび撮影されている。

 国内の動物園では現在38頭(雄13頭、雌25頭=9月現在)が飼育されている。1995年の67頭をピークに、その後は徐々に減少。飼育下での繁殖は難しく、野生動物保護の観点などから海外からの導入も難しい。「将来的には姿を消してしまう」という推計もある。

/家族で4分の1/

 こうした現状の中、8頭の子どもを育てた“スーパー母さん”がいる。円山動物園の「ララ」(雌、23歳)。アイラのお母さんだ。

 8頭は全て同園の「デナリ」(雄、25歳)との子ども。ララとデナリの家族計10頭で、国内飼育頭数の4分の1を占める大家族で、成長した子どもたちは全国各地の園で暮らしている。

 ララは96年に別府ラクテンチ(大分県)から円山に来た。2003年に「ツヨシ」(雌)、05年「ピリカ」(雌)、08年双子の「イコロ」「キロル」(共に雄)、10年「アイラ」、12年双子の「ポロロ」「マルル」(雌)、14年「リラ」(共に雌)を出産。帯広はアイラの他、ピリカ、イコロ、キロルの3頭がいたことがある。

 帯広は次の繁殖行動が円滑に進められるための「預託先」の一つ。柚原和敏園長は「円山で生まれなければ、帯広にホッキョクグマはいなかったかもしれない」と話す。子ども4頭の在園時は、いずれも管内外から来園者が詰めかける人気ぶりだったと振り返る。

 大きなプールで、リラがお母さんのララを遊びに誘い、2頭が水中でじゃれ合ったり、木の棒を取り合ったり。今年3月に円山にオープンしたホッキョクグマ館では、母子が共に暮らす姿を間近に眺められる。


【写真説明】新施設のプールでじゃれ合うララ(左)と子どものリラ。プールが大好きで、1日の8割は入っているという(札幌・円山動物園で)

/優しく厳しく/

 8頭を育てたベテランママのララの子育てぶりも観察できる。娘が小さいときは堀に近づくなど危ない状況と感じたら呼び戻すことも。3歳になったリラは母とさほど変わらない体格に成長したが、「今でもリラの様子をいつも気に掛けている。休息しているときも目は離さない」と12年からホッキョクグマ担当を務める清水道晃さんは話す。

 子どもたちに時折開催されていた「水泳教室」では、初めてのプールにおじけづく子どもを後ろから突き落とすなど、「優しく見守ってはいるけど、クマとして生きるのに必要なことを教えるときは厳しい」。

 愛情と厳しさを使い分け、おてんばなマルルと賢いポロロ、自由なリラなど、個性豊かな8頭を立派に育てあげたララ。しかし、初めから出産、育児がうまくいったわけではなかった。

☆中、下へ続く→お話の続きは「動物園のあるまちプロジェクト」のページでお読みください!!

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