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 栄養バランスが考えられた給食。親心としては、できれば完食してほしいけれど、苦手な食べ物や初めて見る料理を残してしまうという子どももいるのでは。4月の入園・入学時期を前に、帯広市学校給食センターを訪ね、栄養士が実践する苦手食材を克服する調理法などを聞いた。
(高津祐也)
【2018年4月1日付十勝毎日新聞に掲載】
※文中の年齢や肩書き等は掲載当時のものです。



 栄養士の下森初実さん(37)は「『まずは一口』を目標に、子どもが自分から食べるように工夫することが大事」と強調する。苦手な食べ物を無理強いして、食べさせるとトラウマとなり逆効果となってしまう。子どもが苦手な食べ物は野菜が多く、ナスやニンジン、豆類などという。

【写真説明】「自分から食べるように工夫を」と話す下森さん

 まずは調理法。野菜まるごとではなく、かわいらしくカットするのも手だ。学校給食では星形にした「ラッキーニンジン」を、数量限定でスープなどに入れて提供している。子どもが宝探しのように楽しみながら、野菜を見つけて食べるという。


【写真説明】星形にカットした「ラッキーニンジン」が入ったスープが出された給食


 味付けでは「子どもは大人以上に味に敏感」といい、酸味の強い料理は避けたい。給食メニューの大豆、枝豆、キャベツが入った「まめ豆サラダ」はマヨネーズやごまを使った味付けで人気の献立だ。定番だが、子どもが好きなカレーに野菜を混ぜるのもいい。サバやサンマなどの魚は塩焼きではなく、みそ煮や照り焼きソースをかけるのもお薦めだ。

 調理までの過程を学ぶ食育も大切。給食センターでは見学に来た児童に、栄養価の話をしたり、給食の調理過程を見せたりしている。食材にどのような人たちが関わっているかが分かると、その人のために食べてみようという気持ちにもなる。JA帯広かわにし青年部などの生産者は、学校を訪問し野菜の栽培方法などを伝えている。
【写真説明】栽培方法を説明するJA帯広かわにし青年部のメンバー

 大人が考えるのではなく、子どもの独自の発想を使った方法も。給食センターでは児童自ら献立を考える取り組みも行っており、これまで野菜豊富なスープカレーや、彩り豊かな枝豆昆布ご飯も誕生し、提供された。

 農畜産物が豊富な十勝地域。子どもには野菜や肉、魚など栄養満点の給食で、すくすくと育ってほしい。下森さんは「給食時間の雰囲気づくりも大事。みんなが『おいしい』と言って楽しく食べている様子を見ると、自分もつられて食べるようになる」と話している。

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