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 昨夏の台風では十勝管内で約10万世帯に避難勧告・指示が出た。
子育て世帯では子連れの避難に戸惑い、二の足を踏んだ人も多かったのではないだろうか。
災害から子どもを守るための心構えを、
3人の子育てを経験し、とかち防災マスターネットワークで副代表を務める保前明美さんに聞いた。
(丹羽恭太)
【2017年9月3日付十勝毎日新聞に掲載】
※文中の年齢や肩書き等は掲載当時のものです



 保前さんは
「自分の命は自分で守るという基本は大人も子どもも同じ」と強調する。

子どもが大きくなればなるほど、いつでも親と一緒にはいられなくなる。
だからこそ小さいうちから、自分の命を守れるように育てなければならない。
 そのために大切なのは、
「普段からいざというときを想定して、子どもと一緒に話し合い、考えること」という。
【写真説明】荷物が多くなる子育て世帯の避難に、スーツケースに必要物資を詰めて用意しておくことを勧める保前さん

例えば、
平時に避難所までのルートを一緒に散歩しながら、
危険な場所を想像してみる。
地震で倒壊する可能性があるブロック塀など、
普段は気付かない危険がある。

 避難を想定して、
持ち物を一緒に考えることも大切だ。
「非常用持ち出し袋の中身は、大人の都合で選びがち。慣れない避難所の環境は子どもにとってストレスになる。何があれば落ち着いていられるか、親が子どもの性格を把握して準備しておくことが大事だし、ある程度の年齢になったら、何を持って逃げたいか話し合ってみては」

 もっとも、乳幼児のうちは親に寄るところが大きい。
「小さい子どもがいると避難をためらいがちだと思うが、小さい子どもがいるからこそ余裕を持って早めに行動を」と訴える。
子どもがいると、避難所に持っていかなければならない物も増えがちで、避難情報が出てから用意していては遅い。
非常用持ち出し袋の中身は子どもの年齢に合わせて随時更新し、おむつや着替えなど、普段使っているマザーバッグの中身も常に補充しておくよう勧める。

 乳幼児がいる家庭の避難で欠かせない物は「笛」「母子手帳」「スーパーの袋」の3点。
笛は、親が身動きが取れなくなった時に救助を呼ぶために必須。
母子手帳が子どもの健康管理に必要なことは言わずもがな。
ビニール袋は汚物入れなどとして使えるだけでなく、端布やタオルなどがあれば簡易おむつを作ることもできる。
「水やミルク、離乳食なども避難所での配給をあてにせず、自分で用意しておいて」

 保前さんは自助を基本と強調しつつも、「子どもからお年寄りまで守るには地域力も必要」と話す。
特に円滑な避難所運営などには地域のリーダーの力が欠かせないが、
「リーダーの世代交代が進んでいないことが課題」という。
小さな子どもを持ち、
老いた親も抱える子育て世代こそ、
地域の防災を引っ張る存在になる必要がありそうだ。

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