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 十勝管内の幼稚園や保育所で入園式シーズンを迎えている。
子供の成長の早さに目を細める一方、親子離れての生活に緊張感いっぱいのママも多いはず。
特に登園時に別れるとき、大泣きされるのはつらいもの。
少しでも子供の気持ちが落ち着くよう心掛けたことや、工夫してきたことを先輩ママに聞いてみた。


(小寺泰介)

【2014年4月6日付十勝毎日新聞に掲載】
※文中の年齢や肩書き等は掲載当時のものです。



/預けて立ち去り気持ち切り替え/

 帯広市内のAさん(35)は長女(7)が幼少時代、
親の影に隠れてしまうほど人見知りすることに悩んでいた。
もちろん幼稚園に慣れるまで時間がかかり
「入園式からずっと泣いていた」と振り返る。

親が見えれば泣き、べったり付いて離れない。
後ろ髪を引かれるようにいつまでも一緒にいると
「子供も気持ちを切り替えられない」と感じていた。

 「大丈夫。迎えに来るからね」。
根気強く抱きしめ不安な気持ちを受け止めながら、
泣いていても預けてその場を立ち去った。
親の姿は親離れに逆効果になっているとの考えからだ。

 給食、弁当が始まるまでは、
大好きなお子様ランチを手作りして帰宅をお祝いした。
「頑張っていることは褒め続け、2カ月もたつと気持ちが安定した」

 長男(12)と次男(9)、長女(6)を育てる帯広市内のBさん(35)。
2歳で保育所に入れた長女は、
入所から4カ月間、園に着く直前になると、
堰(せき)を切ったように車内で泣きだした。
「仕事を諦めようと思った」というほど苦労した。


/甘えられる環境で少しずつ克服を/

 「きょうは先生とこんなことができるね。こんなおもちゃで遊べるね…」。
少しでも車中を楽しい雰囲気にしようと会話を盛り上げながら、少しずつ苦手意識を克服した。
「画期的な対策はないが、しばらく甘えられる環境をつくっておくと、ちょっとしたきっかけで親離れのスイッチが入ったかもしれない」と話す。

 一方で、年中から幼稚園に通った長男と次男は、
3歳から週3回スイミングスクールに通ったため、
親から離れての生活にも慣れ、友人もできていた。
「幼稚園にも習い事の延長のような気持ちで、すんなり入っていけた。長女は突然の集団生活などに驚いたかな」
と振り返る。

 帯広市内のCさん(36)の次男(3)は、
プレ幼稚園へ通いながら将来通う園の環境へ徐々に慣れている。
「子供と一緒にいる最後の時間を大切に過ごしたい」
と考え、2年保育を選択した。

 3年保育が約100人募集しているのに対して、
2年保育は若干名。
プレ幼稚園に通えば、優先入園できるという利点も活用した。

 既に1年間、親子で週1回幼稚園に通い、
友人と歌を歌ったり外で遊んだり、年度末には少しの時間、
園に預けて活動できるようにもなった。
今春からは、2年目のプレ幼稚園を迎える。

 「早めに希望する幼稚園を見つけることができれば、子育てを楽しみながら、親子でのんびり新しい環境に入っていくことができる。子供にとって急な環境変化にならず焦らない」
と話していた。


/「不安の“サイン”見極めて/音更大谷幼稚園 佐々木亜由美教諭/ 

 【音更】入園を機にした親子離れての生活に向け、
ママ・パパたちは子供たちにどのような姿勢でどう対応したらよいだろう。
音更大谷幼稚園(音更、伊藤篤園長)の佐々木亜由美教諭(主任)に、子供への接し方などのアドバイスを聞いた。
(井上朋一)

 ほとんどの時間を親子離れずに過ごした子供にとって、入園は初めて社会に出る第一歩。
だから、ママ・パパの元を離れるだけで不安になる。
一方、親も心配になる。
実際、私自身も娘を保育所に預けたとき、
保育所で娘が泣くのを見て、
自分の子供を社会へ出す不安を身にしみて感じた。

 親が不安になると、子供にも伝わる。
難しいかもしれないが、ママ・パパたちには、
自分の不安は置いておき、
子供たちを明るく送り出してもらいたい。

 子供たちは不安を、泣くばかりで表現するわけではない。
中には、指しゃぶりや爪をかむ、せきが止まらない、言葉がつかえるなどのケースも。
それは子供の不安な気持ちの“サイン”。親が気付けるかがカギになる。

 サインに気付いたら、ぜひ、幼稚園や保育所の先生たちに相談してほしい。
家庭と幼稚園・保育所が連携することで子供の気持ちに気付き、その成長を見守ることができる。

 もしあまりにも親離れできず激しく泣くなら、
1日くらい思いっきり甘えさせるのも一手。
子供は自分の存在を認めてほしいと思っている。
ママ・パパたちが、「子供を見ている」という思いを伝えてほしい。

 親離れできず通園時に泣くとしても1週間ぐらい。
子供は順応性が高く、友達ができると互いに支え、
励まし合い、家庭より通園が楽しくなる。
子供のサインをよく見極めて、ときには甘えさせつつ、
「頑張って」と明るく子供の背中を押してもらえればと思う。

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