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待機児童問題 十勝は

帯広、芽室は認可外施設に差額補助 匿名ブログ「日本死ね!!!」で注目

 「保育園落ちた日本死ね!!!」と題した匿名のブログを発端に、改めて、保育所(園)の待機児童問題がクローズアップされている。十勝では人口の多い帯広と周辺3町も含めて国が定義する「待機児童」は存在しないことになっているが、その実、希望する保育園に入れず空き待ちのケースが一定数あり、一部には「入所できず仕事を諦めた」という事例も聞かれる。(佐藤いづみ、小縣大輝)
【2016年3月27日十勝毎日新聞に掲載】

 帯広、音更、幕別、芽室の1市3町はいずれも待機児童数はゼロ(昨年4月1日)。ただし帯広では、「この園に入りたい」といって空きを待つ「特定待機児童」は173人(23日現在)おり、これは前年度実績(83人)を大きく上回っている。周辺3町でも2~6人いた。

/「空き待ち」存在/

 帯広の特定待機児童のうち124人は4月入所が決まったが、それでも49人は登録状態。ちなみに昨年10月1日時点では63人(前年同期58人)だった。

 市こども課の石津邦久課長は「今年度から始まった子ども・子育て支援新制度への期待感や、社会的、経済的理由で(わが子の)乳幼児期から働こうという人たちが増えたことも一因」とみる。

 市ではかねて待機児童対策の一環として、認可保育所に入れなかった人を対象に希望すれば、認可外施設2カ所(道の基準に合った施設)は認可施設と同様の金額で利用できるよう、事業所に補助している。今年度は3人が利用した(2014年度は4人)。

 芽室でも同様の理由で、認可外施設への差額補助事業を11年度から行っており、今年度は過去最高の23人が活用した。

 音更では0~2歳の受け皿確保のため今年度から、認可施設2カ所を「小規模保育事業所」に移行した。保育士の配置が手厚くなるのが特徴で、一定数が利用している。帯広も今年度1カ所開設している。

 札内地区を中心にファミリー層が増える幕別町は、民営化した札内南保育園の未満児枠を大幅に増員、特別支援に対応するため独自に保育士の加配を行っている。「待機児童が発生しそうになれば、施設の備品などの配置を工夫してスペースを確保し、受け入れを増やせる態勢にはしている」(こども課)とする。

 自治体担当者からは「保育士自体が不足しており、簡単に定員を増やすのは難しい」「待機児童対策はある程度対応できている。今はもっと別の支援が求められている」などの声が上がっていた。

/希望通りは難しく/

 今回取材したママたちの多くが「ああいった書き込みの内容が常態化している都市部に比べたら十勝は恵まれている」と話した。

 帯広在住の3人の子を持つ自営業の女性(44)は、下の子2人が市内の保育施設に通っているが、末っ子を入所させる際、上の子が通う施設が満杯で別の施設を紹介された。そこで上の子の施設に待機登録し、半年後に入れたという。

 自分や夫の親に協力を求めるのも難しいというこの女性は、「送迎を考えると(2カ所に通うのは)手間がかかる。私も夫も別の職種だが自営業だったこともあり一時保育などを利用して乗り切った。会社勤めならできなかった」とする。

 市の石津課長も「十勝のような地方では管内に子どもの祖父母がいるケースが多い。特定待機の保護者に当面の予定を聞くと、近くに住む両親に協力してもらったり一時保育を利用するという声が多い」と話す。

 3歳児を持つ保育士(31)=音更=は「周りには抽選で漏れた人もいて、働く意欲があるのに仕事に就けない人がいる。小学校のことを考えると校区内の保育所に通わせたい。柔軟に受け入れられる状況になればもっといい」と語る。

 2歳の子を持つ農業女性(32)=同=も「私は幸運にもすぐに入所できたが、親しい友人は入園できず、仕事を諦めた」と話していた。

/8割が「共感」/

 とかち子育て応援ラボがウェブサイトで行ったアンケート「ブログに共感する?」では、回答53人(25日正午現在)中、「大いに共感」が19人、「内容には共感するが表現に共感できない」が25人と、同じ子育て世代として意見内容への「共感」は8割強に上った。

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