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 コロナ禍で里帰り出産ができず、家族からの支援を受けにくくなった母親を医療機関などが支える「産後ケア」制度が注目されている。帯広市の慶愛病院(東3南9、廣瀬一浩院長)の産後ケアセンター「クローバー」(深野静子センター長)はこれまで行ってきたデイケアや講座などに加え、オンラインの育児相談で母親たちの不安に寄り添う新たな取り組みを始めた。
【2021年6月2日付十勝毎日新聞に掲載】


【写真説明】クローバーが行うオンライン相談。スタッフが母親や赤ちゃんの様子を見ながら声掛けができるのがメリット

 同センターは2017年に開設。育児相談や母親の休息の場を設けるデイケアのほか、母乳に不安がある人向けの「おっぱい外来」、実際に調理して母親が味見まで行う離乳食講座や産後ヨガなどを行っている。

 新型コロナウイルス流行後は、里帰りを控えたり、断られたりするケースもあり、「誰を頼ればいいのか」と悩む母親が増えた。センターは基本的な感染対策のほか、一度に受け入れる人数を制限し、コロナ禍でも安心して産後ケアが受けられる環境を整えている。

/顔を見ながら/

 オンラインでの育児相談は、コロナ禍で外出に不安を持つ母親が増えたことを受け、今年2月に開始。深野センター長は「相談は電話でも受けてきたが、インターネットを利用して気軽に相談してもらえれば」と話す。電話ではなくオンラインを使うことで、「母親や赤ちゃんの顔を見ながら相談に乗ることができ、声掛けの仕方も変わる」。1対1の育児相談だけでなく、母親複数人とつながって互いの育児を知ることができる「グループ育児相談」も行っている。

 個人でオンライン育児相談を利用した帯広市内に住む女児(1)の母親(29)は、慶愛病院でスマートフォンのアプリを使って予防接種の予約をする時、オンライン相談の存在を知った。以前利用した対面の相談は早朝の電話予約が必要だったため、インターネットで予約できる相談が利用しやすいと思った。

/栄養面の助言も/

 朝によく泣く子どもに困り、離乳食の好き嫌いが気になっていた。「成長過程での『あるある』だと分かり、助産師さんの説明や栄養面のアドバイスに納得できた。直接対面できない状況では顔が見えるので安心する半面、1回20分間だと深い悩みができた時に時間が短いかもしれない」と振り返った。

 現在、同センターと10市町村(帯広、音更、池田、士幌、足寄、大樹、本別、豊頃、幕別、中札内)がデイケア事業を契約。産後ケアを希望する場合は、各自治体の保健師に相談し、助成の対象となった場合は補助を受けて利用できる(自費の場合は1万6500円)。オンライン相談は補助の対象にはならないが、個人、グループを問わず15分1650円で相談を受けられる。深野センター長は「オンライン相談はもちろん、育児に悩んでいる人や休息を取りたい人は、保健師と相談し、デイケアの利用を」と呼び掛けている。

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